春は、親イカを狙うエギングのベストシーズンです。
アオリイカと並び、近年注目されているターゲットが「コウイカ」です。
その理由は、釣りやすさ、岸から狙える手軽さ、そして調理しても非常に美味しい点にあります。
この記事では、3月から5月にかけて最盛期を迎えるコウイカの釣り方について、初心者でも安心して始められるように基礎知識から実践的なテクニック、そして使用するタックルの選び方まで、詳しく解説していきます。
目次
コウイカとは?アオリイカとの違いと春の接岸理由

コウイカは、体の中に硬い甲(こう)を持つ甲イカの一種で、アオリイカと比べると動きが鈍く、底を這うように泳ぐのが特徴です。胴体はやや平べったく、墨袋が大きいため、釣り上げた直後に墨を大量に吐くことでも知られています。
釣りの対象としては、アオリイカよりも難易度が低く、反応も素直なため、エギングを始めたばかりの初心者にとっても非常におすすめのターゲットです。
春になるとコウイカは産卵のために接岸し、比較的浅い水深でも釣れるようになります。特に香川県沿岸では、水深2〜5m程度の砂地や泥地に多く集まり、堤防や漁港などからの釣りでも高い釣果が期待できます。
コウイカの行動パターンと活性があがるタイミング
コウイカの行動は、時間帯・天候・水温・潮の流れなどによって変化します。
釣果を伸ばすためには、これらの要因を理解して行動パターンを予測することが重要です。
- 夕方から夜間:コウイカは夜行性のため、夕まずめから夜間にかけて最も活発に捕食します。特に常夜灯の周囲には小魚が集まり、それを狙うコウイカも接岸してくるため、狙い目です。
- 朝まずめ:夜の活動が残っている時間帯であり、朝日が昇る直前から昇った直後までの時間はチャンス。朝の短時間に集中して釣果を上げられることもあります。
- 日中:活性は落ち気味ですが、潮流が効いていたり、曇天や小雨などで光量が落ちるタイミングでは、十分に釣れる可能性があります。ボトム付近で待機していることが多いため、しっかりと底を取る釣り方が求められます。
- 季節の違い:春は3〜6月が産卵期にあたり、岸近くまで大型個体が接岸します。一方、秋は数釣りのシーズンであり、夏に孵化した小型個体が成長して接岸します。春はサイズ狙い、秋は数釣りという傾向があります。
春に狙うべき時間帯と天候の選び方
時間帯は釣果に直結するため、以下の時間を中心に釣行すると良いです:
- 朝まずめ(5:00〜7:00):活動がまだ活発な時間帯。警戒心も薄れ、エギへの反応が良くなります。
- 日中(10:00〜14:00):晴天時に水温が上昇し、底付近のコウイカが反応することも。食いが立ちにくい場合はボトム狙いを徹底。
- 夕まずめ(16:30〜19:00):再び活性が上がる時間帯。常夜灯が点灯し始める直前は特にチャンス。
天候は曇天や小雨などがベストコンディションとされており、光量が落ちることで警戒心が薄れるため釣果が上がる傾向にあります。
また、風が穏やかな日はラインの操作がしやすく、エギのアクションも安定します。
コウイカを狙うためのタックルと装備のポイント

アオリイカ用のタックルでも代用は可能ですが、より効率よく釣るためにはコウイカに適したタックルを選びたいところです。
タックル構成の一例
- ロッド:8〜8.6フィート、ML〜Mクラス(ボトム感知に優れた穂先が理想)
- リール:2500〜3000番クラスのスピニングリール(滑らかなドラグ性能重視)
- ライン:PE0.6〜0.8号+フロロリーダー2号(80〜100cm)
- エギ:2.5〜3.5号 春は3〜3.5号が特にオススメ。
- カラー選び:濁りのある日は派手色(赤、オレンジ、ピンク)、澄み潮ではナチュラルカラー(ブラウン、グリーン、ブルー系)
なお、ボトムをしっかりと取ることが基本となるため、風や潮流に応じてエギの号数や形状を調整することが重要です。
実践!ボトム中心の誘い方と攻略法
コウイカを効率よく釣るためには、「底を取る」「ゆっくり誘う」「広く探る」という3つのポイントを意識することが重要です。
アクションの一例
- キャストして着底を確認(ラインが止まる瞬間を見逃さない)
- ロッドを45度程度の角度で2回シャクリ(力は控えめ)
- テンションフォールで5〜7秒ほど落とし、再び着底を確認
- アタリがなければ2〜3回同じ動作を繰り返す
- 数メートル横に移動し、次のスポットを探るランガン!
アタリは明確に出ることもあれば、「違和感」として現れる場合も多いため、ラインの動きや重さの変化に注意を払いましょう。
このほか、シャクリをせずにボトム意識のズル引きなども釣果が上がる場合があります。
安定した釣果を出すための注意点とコツ

- 着底を意識する:ボトムにいるコウイカを狙うには、常に底を取る感覚を大事に。
- 粘りすぎない:同じ場所に固執せず、反応がなければ思い切って場所移動。
- エギのローテーション:カラー・サイズ・重さを数パターン用意し、状況に応じて変更。
- シャクリは控えめに:派手なアクションよりも、ナチュラルな動きが効果的な場面が多い。
- 釣れたらすぐ墨対策を!:コウイカは墨を多く吐くため、周囲への配慮も大切です。
おわりに|春の香川で楽しくコウイカを釣ろう!
香川県は、釣り人にとって魅力的なフィールドが数多く点在しています。
足場がよく、釣り初心者にもやさしいポイントが豊富にあるため、春の釣行には最適なロケーションです。
コウイカはアオリイカほど繊細ではなく、釣りやすくて食味も抜群。
釣った後は天ぷら、刺身、煮付け、炒め物など、さまざまな料理で楽しむことができます。
春の潮風とともに、エギングでコウイカを狙い、釣りの楽しさと自然の豊かさを満喫してみてはいかがでしょうか。ぜひ香川の春の海へ足を運び、思い出に残る一杯をゲットしてください。
